国際物流ネットワークの中において、ISOトレーラーなどの国際標準化が進められつつある昨今、わが国の車両総重量・軸重制限についても国際市場との整合性を考慮した検討を行うことが必要となっています。しかし、わが国の膨大な道路橋ストックを踏まえると、安易な車両の大型化は、橋梁の耐荷力・耐久性に深刻な悪影響を及ぼす危険性があります。
一方、大型トラックの分野においては、乗心地向上による乗務員の疲労軽減や荷台振動の大幅な低減による荷痛み防止に有効であるとしてエアサスペンション車の利用が拡大しています。またサスペンションのエアサス化は、道路や橋梁に与えるダメージの軽減にも有効であるとの研究もあります。
ヨーロッパでは、エアサスペンション車はロードフレンドリーサスペンション(道路にやさしいサスペンション)として総重量の緩和がなされています。
このような状況を背景に、この業務は大型車両のサスペンション形式(エアサスペンションとリーフサスペンション)の違いによる動的輪荷重が橋梁に及ぼす影響の相違について明らかにし、車両の大型化に対応するための基礎的なデータを得ることを目的として、走行試験を実施しました。