Japan Construction Method and Machinery Research Institute
一般社団法人 日本建設機械施工協会
施工技術総合研究所
0545-35-0212

施工技術研修講座

施工技術研修講座のご案内

 土木技術職員の一層の能力開発と施工技術の向上を目的として、業務に必要な専門的知識や最新技術の動向などが学べるような技術情報を、研修講座としてご提供致します。

 研修講座のテーマは、施工技術総合研究所でこれまで長年にわたり蓄積してきた技術と具体的な事例に基づいて構成します。以下に当面ご提供できる講座の一覧をお示ししますが、この他にもご要望に応じて講座を準備することも可能です。

 既にそれぞれの機関で企画されている研修会への講師派遣や、これらのテーマのいくつかを組み合わせた新たな研修会の企画などにご活用願えれば幸いです。

社)日本建設機械施工協会
施工技術総合研究所

Ⅰ 建設機械と環境

Noタイトル概要備考
Ⅰ-1騒音の基礎と低騒音型建設機械最大12人程度を対象に、騒音の基礎、デシベルとは何か、騒音計は何を計っているかを理解し、実際に騒音計に触れていただく。騒音規制法でいう騒音の大きさを騒音計と自分の耳で把握し、大きさを体感する。 工事現場で普及している低騒音型建設機械とは何か、低騒音か否かはどのように判定しているかを理解する。現場での実習を伴う場合は半日程度を要し、騒音計3~4台の準備が必要
Ⅰ-2振動の基礎と工事振動の苦情の実態振動計及び振動計測方法の基礎を習得の後、建設工事の振動発生と伝搬の特徴を理解する。その上で建設工事振動の苦情はなぜ起こるか、苦情が起こるのはどのような大きさか、苦情に対しどのように対応しているか、自治体を対象に調査した結果を紹介する。
Ⅰ-3建設工事から発生する粉じんについて煤塵、粉じん、浮遊粒子状物質の基礎と人体・環境への影響を説明する。建設工事から発生する粉じんの予測方法を概説する。
Ⅰ-4オフロード法解説 (特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律)公道を走行しないオフロード特殊自動車に対する排出ガス規制が平成18年に施行された。規制の仕組みを解説し、ユーザが守るべき事項を確認する。また、建設機械の排ガス性能を担保するためには適正燃料の使用が重要であるが、実態はどうなのか調査結果の一端を紹介する。
Ⅰ-5建設施工の地球温暖化対策建設工事に伴う地球温暖化ガス排出削減の手法について、工種ごとに具体例を示して留意点と効果を解説する。
Ⅰ-6建設機械の燃費試験方法建設機械が発生する地球温暖化ガスの排出削減のため、省燃費機械の使用が推奨される。JCMAで作成された建設機械の燃費計測方法がどのような考え方のもとに作成されて、どのように活用されているか解説する。
Ⅰ-7建設機械施工の安全対策建設工事に伴う事故は、墜落、重機転倒、重機と作業員接触などが多く発生している。建設機械の種類ごとにはどのような事故が多いか、事故防止対策としてどのような努力がされているか等について解説する。 接触防止対策の一例としてトラポン太を紹介し、実機でその効果を確認する。実習を伴う場合は半日程度を要し、20m×20m程度の広場と建機レンタルが必要
Ⅰ-8建設機械の転倒事故と運転者の保護建設機械が不幸にして転倒した場合には運転手が機械の下敷きになり悲惨な結果を招く。建設機械業界では、転倒した際に重篤な災害に至らないように運転者を保護するためのキャビンの作り方を研究してきた。油圧ショベルに関しては施工総研での転倒実験を基礎として保護構造の性能試験規格制定に至っている。転倒実験の過程と保護構造の試験方法を解説する。
Ⅰ-9現場ニーズに応える機械開発道路・河川の維持管理に使用される機械の開発がどのように行われているか、施工総研での実施例を数種類(草刈機、低騒音舗装清掃機、トンネル打音点検車、水循環式排水管清掃車など)紹介する。

Ⅱ 情報化施工

Noタイトル概要備考
Ⅱ-1情報化施工技術の概要情報化施工推進戦略(国土交通省)など施策の動向と国内外における情報化施工を支える技術及びその普及状況を紹介し、試行工事での情報化施工技術の導入効果と課題について解説する。 
Ⅱ-2情報化施工に必要な設計データの作成とその活用情報化施工を行うために必要となる電子的な設計データについて、発注図書と情報化施工設計データとの関連を示し、その作成方法と現場での活用について解説する。
Ⅱ-3トータルステーション(TS)を用いた出来形管理方法と実演道路および河川土工や舗装工事における「施工管理データを搭載したトータルステーション(TS)による出来形管理要領(案)」等について、実演をまじえて解説する。実演を含めると半日程度必要
Ⅱ-4情報化施工による施工管理と監督検査方法情報化施工の施工管理要領(案)として公表されている締固め施工管理、ICTバックホウによる施工支援、TS出来形管理(土工、舗装工)等を解説する。
Ⅱ-5ダム建設における情報化施工技術の導入ダム建設工事では、品質の確保、施工効率の向上を目的として情報化施工技術の導入が進んでいる。現状でのダム導入事例とその効果を紹介し、将来的な標準施工とすべき情報化施工技術と施工管理基準への対応について解説する。
Ⅱ-6図面データ変換ツールを適用した監督支援方法についてトータルステーション(TS)の出来形管理で扱われる設計データ、施工データを活用した監督業務支援ツールを解説する。 (平成20,21年度 建設技術研究開発助成制度(国土交通省) 成果より)

Ⅲ 橋梁等の維持管理と補修補強工法

Noタイトル概要
Ⅲ-1鋼橋の点検手法と実務上の留意点国交省,NEXCO,JR等の各道路管理機関が行っている鋼橋の具体的な点検手法(点検種別,点検員の資格,判定方法,データベース化等)と,実務上の留意点等について解説する。
Ⅲ-2鋼構造物の疲労に関する基礎知識と損傷対策鋼構造物の代表的損傷の一つに「疲労」がある.疲労に関する基礎と損傷事例,損傷が生じた構造物に対する損傷の原因解明とその対策,考え方について解説する。
Ⅲ-3コンクリート構造物の維持管理コンクリート構造物に発生する各種の変状(劣化,損傷)について,代表的な変状の発生状況,調査方法,劣化過程に応じた各種補修・補強対策,補修・補強対策事例と効果等について解説する。
Ⅲ-4床版の疲労メカニズムと各種補修・補強対策床版の疲労損傷の発生状況とその劣化メカニズム,定点載荷試験と移動輪荷重疲労試験による耐久性評価手法の違い,各種床版の疲労試験による耐久性の確認事例等について解説する。
Ⅲ-5上面増厚工法によるRC床版の補強RC床版の代表的な補強対策である上面増厚工法について,実施工上の課題や留意点,効果的な施工方法,補強効果等について解説する。
Ⅲ-6床版防水の重要性と設計・施工上の留意点道路橋床版の耐久性を確保する上で重要な床版防水について,その防水規準の変遷,国内外の防水システム,各種防水システムの性能評価試験,施工事例(失敗と成功)等について解説する。
Ⅲ-7コンクリート構造物に発生した空洞の補修事例設計・施工上の原因によって発生したコンクリート橋の大規模な空洞について,ウォータージェットや吹付け,真空グラウト工法等を用いて補修した事例を紹介する。
Ⅲ-8ウォータージェットによるコンクリートのはつりと表面処理コンクリート構造物の表面処理,はつり,削孔等,各種補修・補強に用いられるウォータージェット工法について,その原理とシステム,適用事例,装置とオペレータの性能評価試験等について解説する。
Ⅲ-9コンクリート断面修復のためのショットクリートの性能評価と適用事例コンクリート構造物の断面修復や耐震補強等に用いられるショットクリートについて,その原理とシステム(湿式,乾式),利用上の得失と発展の経緯,国内外での利用状況,材料とノズルマンの性能評価試験等について解説する。
Ⅲ-10実橋載荷試験による補修・補強効果の確認橋の挙動を荷重車載荷試験(静的,動的)や頻度測定によって測定する方法を紹介するとともに,これらの測定が,各種補修・補強対策の効果の確認に活用される状況を解説する。

Ⅳ トンネルの施工と管理

Noタイトル概要
Ⅳ-1山岳トンネル工法(NATM)について山岳トンネルの標準的な施工法であるNATMに関する設計と施工の基本的な考え方を解説すると共に、NATMにおいて必要不可欠となる計測方法とデータの見方および分析方法について説明する。
Ⅳ-2シールド工法の基本と最新事例都市部を中心に道路トンネルや共同溝などの建設に適用されているシールド工法について、基本となる工法概要を解説するとともに、最新の施工事例等を紹介する。
Ⅳ-3山岳トンネル工法(NATM)とシールド工法の違いについてトンネル施工の代表的な工法である山岳トンネル工法(NATM)とシールド工法について、それぞれの基本的な設計・施工の違いや特徴などについて解説する。
Ⅳ-4山岳トンネルの地山評価と支保構造切羽観察の必要性とその具体的な実施方法および地山評価の方法について延べ、その結果とトンネル支保構造との関係について解説する。さらに、今までのトンネル現場で施工支援を行ってきた実績(静岡県、三重県、山梨県)を基に地質の特徴と支保構造との関係を説明する。
Ⅳ-5山岳トンネルの掘削方法と機械トンネルの掘削方式である発破掘削と機械掘削の特徴について解説する。また、全断面工法や上半先進工法等のトンネル掘削工法の特徴について解説し、その際に使用する各種トンネル用施工機械(TBM、自由断面掘削機などの掘削機械や油圧ジャンボ、吹付け用の機械や換気および集塵機などの機械を紹介する。
Ⅳ-6トンネルの補助工法坑口部や不良地山に用いられている補助工法には、地山を先受けして沈下や天端の崩落を防止する方法や切羽の安定性を確保するために鏡吹付けや鏡ボルトなどがある。それらの補助工法の目的や種類と効果、採用事例について解説する。
Ⅳ-7トンネルの覆工トンネルは、通常、掘削した断面を直打ちコンクリートによって打設して覆工を設置しており、その覆工の機能と施工方法について解説する。さらに、最近、覆工の品質を確保・向上するために用いられてきている材料・機械・対策・管理等について解説する。
Ⅳ-8山岳トンネルの発破掘削による振動・騒音対策発破掘削は、振動と騒音の発生が伴うため、トンネルの周辺に住宅がある場合には、住民に不快感を与えるなど周辺環境への影響を及ぼすケースがある。そのため、発破掘削による振動と騒音について説明するとともに、その対策と事例について解説する。
Ⅳ-9トンネルの湧水対策トンネルは湧水の有無によって施工の難易度が大きく左右され易い。そのため、湧水が問題とされた際の課題と対応について施工事例を交えて解説する。また、トンネル掘削時に周辺の水文環境に影響を与える場合もあり、水文環境を保全するための施工方法や対策についても解説する。
Ⅳ-10供用後のトンネルの維持管理供用後における点検・診断・措置・記録等、トンネルの維持管理全

Ⅴ 特殊な工法・積算・事故対応・その他

Noタイトル概要
Ⅴ-1特殊工事の施工計画と機械損料算定橋梁の特殊な架設工事について,計画上の留意点や積算に必要な特殊建設機械の損料算定方法等について解説する。
Ⅴ-2損傷・事故原因調査と対策第三者被害に関連した事故に関して,その原因と対策事例(公園遊具の破損,橋梁伸縮装置の損傷,水管橋倒壊事故,足場倒壊事故等)を紹介するとともに,事故を未然に防止するための注意事項,原因調査の重要性を解説する。
Ⅴ-3河川堤防の樋管,樋門調査と対策河川堤防に埋設されている各種樋管,樋門について,変状の発生状況,劣化診断方法,管径に応じた各種補修対策について解説する。
Ⅴ-4海洋構造物の変状と対策海岸の沖合に設置される消波構造物としてのコンクリートは,マスコンクリートや鋼コンクリート合成構造物としての特性を併せ持つ。このような海洋構造物に生じるひび割れの発生状況や対策事例について解説する。
Ⅴ-5コンクリート構造物の温度応力解析マスコンクリートの施工においては,設計・施工方法によっては有害なひび割れを生じる事がある。このようなひび割れの発生事例と温度応力解析等による発生原因の推定方法,解析結果に基づく対策事例と効果について解説する。
Ⅴ-6実物大構造物の施工試験による施工性の確認高速道路の新形式橋梁や風力発電タワー等の実物大8構造物について,試験の目的や成果について解説する。

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