既設橋梁の補修・補強

施工技術総合研究所では、既設橋梁の補修・補強に関する検討業務を数多く実施しております。ここ では、当研究所がこれまでに実施してきた主な検討対象と実施内容をご紹介します。

◆ 鋼桁溶接部の疲労損傷対策

１）損傷部位

• 対傾構取付け部
• ソールプレート溶接部
• トラス橋横桁取付け部
• アーチ橋垂直材取付け部

２）検討内容

• 損傷調査（目視、非破壊試験）
• 実橋測定（荷重車走行試験、プルーフロード試験)
• 平面および立体ＦＥＭ解析
• モデル供試体による疲労試験
• 補修・補強工法の選定および提案
• 追跡調査

３）補修・補強工法

• 溶接ビード止端の仕上げ，上盛溶接による溶接補修
• 当て板等による補修・補強
• 対傾構の増設および切断除去
• 主桁増設

◆ ＲＣ床版の補修・補強

１）実施内容

• 現地調査（目視、非破壊試験）
• 損傷原因の究明
• 補修・補強床版の疲労試験，静的載荷試験（実橋切出し床版，製作床版）
• 補修・補強効果の確認（実橋載荷試験等）

２）床版補修・補強工法

• 上面増厚工法
• 鋼板接着工法
• 下面増厚工法 （炭素繊維接着、ポリマーセメントモルタル接着）
• 主桁，縦桁増設工法

３）床版全面打替工法

• 鋼・コンクリート合成床版
• グレーチング床版
• 鋼床版

◆コンクリート変状部の除去

• ウォータージェットによるはつり処理
• （コンクリートや鉄筋を傷めない処理が可能）

◆ 吹付けコンクリート（ショットクリート）による断面修復

• コンクリート変状部を除去した後の補修

◆ 長大橋の補修塗装に関する省力化検討

• 塗替用塗装省力化装置の開発
• 試験施工による塗装方法の検討

◆ 橋脚の耐震補強工法に関する検討

• 鋼板巻立て工法に使用する無収縮モルタルの特性把握
• 新旧コンクリートの打継面の付着強度試験
• 橋梁下部コンクリートの強度試験

◆ ケーブルの損傷対策

• 角折緩衝装置の損傷実態調査
• 耐久性の高い材料の選定
• ケーブルの曲げ疲労試験

◆ 支承部の損傷対策

• ゴム支承の圧縮疲労試験およびせん断試験

◆ 橋梁の付属物に関する補修・補強

• 実橋伸縮装置の破損原因調査と監視手法の提案
• 給水管の伸縮継手の疲労試験